
では実際に共同住宅をケーススタディをもとに計画していきましょう。
計画面積の算出:ケーススタディ(敷地 1200㎡)。
手順①:敷地条件から許容面積を出す
敷地のスペックから、建てられる最大面積を算出します。
| 項目 | 数値 | 計算式・備考 |
| 敷地面積 | 1200 ㎡ | – |
| 許容建蔽率 | 70% | 許容建築面積:840.00 ㎡ |
| 許容容積率 | 300 % | 許容容積対象面積:3600 ㎡ |
手順②:レンタブル比の設定
容積対象面積のうち、収益を生む「住戸専有部」の割合を想定します。
許容容積対象面積のうち共用部に使う容積対象面積はおおよそ5%(~10%)とし住戸専有部に使う容積対象面積は95%(~90%)と設定します。
- 共用部で容積対象面積となる部分(MB・管理室・廃棄物保管庫・倉庫・PS)の割合: およそ5%
共同住宅において、共用廊下・メールコーナー・宅配・防災倉庫・EV・駐車場・駐輪場・バイク置き場は容積対象外延床面積になります。 - レンタブル比(住戸専有部)の割合: 95% と設定します。
- 住戸専有部合計面積: 許容容積対象面積3600 ㎡×0.95(レンダブル費) = 3420㎡が住戸専有部の目標面積
手順③:目安住戸数の算出
大型住戸(3LDKクラス)をメインとした場合の戸数目安です。
- 住戸ロット: 70 ㎡(3LDK想定)
3420㎡÷70㎡=48戸 よって - 目安住戸数: 48 戸
と目標をたてます。
【参考】住戸タイプ別の面積目安
- 1LDK:40 ㎡
- 2LDK:55 ㎡
- 3LDK:70 ㎡

目標戸数を建てることで1フロア何戸の住宅が並ぶかプランニングします。
例えば1フロア8戸並ぶのであれば6層上に積むことができれば48戸の目標戸数に達成しますし
そこから斜線や日影などの集団規定で建てられない部分が出てくると目標戸数は厳しくなります。次のプロセスでやっていきましょう。
その前に容積対象面積だけではなく延床面積の目安を知ることも重要です。
手順④:目安延床面積の算出
容積対象外となる共用部を含めた、建物全体の総床面積を予測します。
- 目安延床面積: 容積対象面積の 1.16 倍
- 今回は: 3600㎡×1.16=4176 ㎡が想定される延べ床面積
これをもとに東京都駐車場条例などの駐車場台数目安を把握します。
延床面積拡大に伴う法規制のチェックポイント
延床面積が大きくなるため、以下の規制への抵触をあらかじめ確認する必要があります。
- 東京都駐車場条例
- 共同住宅部分の延床面積が 2000 ㎡ 未満なら対象外ですが、2000 ㎡ を超える場合はあらかじめ必要な駐車台数を算出する必要があります。
- 東京都安全条例(接道条件)
- 延床面積 3000 ㎡ 超 かつ 高さ 15m 超 の建物は、6m 幅員の道路に一定の長さの接道が必要です。
- 東京都自家発電電気設置条件
- 以下のいずれかに該当する場合、設置の検討が必要です。
- 地階を除く階数が 11階以上 で、延べ面積 3000 ㎡ 以上
- 地階を除く階数が 7階以上 で、延べ面積 6000 ㎡ 以上
- 地階の階数が 4以上 で、地階の床面積の合計が 2000 ㎡ 以上
- 以下のいずれかに該当する場合、設置の検討が必要です。


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